Saint & spirituality

ベタニアの聖マルタとは

福音書に、イエスを家へ迎え、弟ラザロの死を悲しみながら信仰を言い表したベタニアの女性として登場します。

この人物は誰か

福音書に、イエスを家へ迎え、弟ラザロの死を悲しみながら信仰を言い表したベタニアの女性として登場します。

生きた時代と背景

マルタはルカ福音書とヨハネ福音書に登場します。ベタニアの家で、きょうだいのマリア、ラザロと暮らし、イエスと親しい関係を結んだ女性として描かれます。生没年や後半生は聖書に記録されていません。後代の伝承を否定する必要はありませんが、伝承と福音書が直接語る内容を分けることが、人物を誠実に知る出発点です。

人生の転機

ルカ福音書では客を迎えるために働き、妹マリアとの負担の違いをイエスへ訴えます。この場面を、活動と祈り、働く女性と聴く女性の優劣へ単純化しません。もてなしの労働が誰か一人へ偏る問題、助けを求めて言葉にすること、忙しさのなかで相手の声を聴く余白という複数の問いを含む場面として読めます。

主な活動

ヨハネ福音書では、弟ラザロを亡くした悲しみと、イエスがその場にいなかったことへの率直な思いを口にします。そのうえで、イエスをメシアと信じると告白します。涙や問いを信仰の不足として隠さず、喪失のなかで対話した女性です。家族の病気や死別を経験する人に、早すぎる納得や感情の抑制を求めるために用いてはなりません。

信仰上の特徴

もてなしの働き、率直な訴え、家族を失った悲しみ、復活への信仰を一人の生涯のなかに示した女性です。

教会史上の意味と後世への影響

2021年、ローマ一般暦の7月29日は『聖マルタ、マリア、ラザロ』の記念へ改められました。典礼省の教令は、三人が主を家へ迎え、言葉を聴き、復活と命を信じた福音的証しを示します。マルタだけを家事の象徴に閉じ込めず、家を開く主体、問いを発する人、信仰を告白する弟子として記憶します。

守護

確認できる資料を精査中です。推測では掲載しません。

参照資料

人物伝は以下の資料をもとに編集しています。教会の公式列聖資料そのものではありません。

Holy See — Decree on Saints Martha, Mary and Lazarus

Holy See — Angelus on Martha and Mary

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