Saint & spirituality

ロヨラの聖イグナチオとは

負傷と療養を転機に生活を変え、識別の経験を『霊操』にまとめ、仲間とともにイエズス会を始めた司祭です。

この人物は誰か

負傷と療養を転機に生活を変え、識別の経験を『霊操』にまとめ、仲間とともにイエズス会を始めた司祭です。

生きた時代と背景

1491年、バスク地方ロヨラの小貴族の家にイニゴ・ロペス・デ・ロヨラとして生まれました。宮廷と軍務に関わり、1521年にパンプローナの要塞を守る戦いで脚に重傷を負います。長い療養中、望んだ騎士物語の代わりにキリストと聖人の生涯を読み、空想の後に残る心の動きの違いへ気づき始めました。これが後の「識別」の基礎となります。

人生の転機

回復後はモンセラートとマンレサで祈りと奉仕の生活を送り、エルサレム巡礼も経験しました。人々の霊的な助けになりたいと望みましたが、そのために学問が必要だと理解し、成人してから基礎学習を始めます。アルカラ、サラマンカを経てパリ大学で学び、そこでフランシスコ・ザビエルら仲間と出会いました。

主な活動

仲間たちは1534年にモンマルトルで誓願を立て、教皇の望む場所で奉仕する道を選びます。1540年、教皇パウロ三世がイエズス会を正式に認可し、イグナチオは初代総長としてローマから会の働きを支えました。教育、宣教、困窮者への奉仕を各地で進める仲間へ多くの手紙を書き、1556年7月31日にローマで亡くなりました。

信仰上の特徴

挫折を終点にせず、心の動きを丁寧に見分け、学び直し、仲間とともに具体的な奉仕へ進んだ巡礼者です。

教会史上の意味と後世への影響

『霊操』は読むだけの自己啓発書ではなく、同伴者の助けを受けながら祈り、自由を妨げる執着を見分け、具体的な選択へ向かうための実践的な手引きです。イグナチオの識別は、その時の気分をそのまま神の意志とすることではありません。時間をかけて心の動きと結ぶ実を確かめ、教会共同体のなかでよりよく仕える方向を探します。

年表

  1. 誕生
  2. 死去

ゆかりの場所

  • ロヨラ(スペイン)

守護

霊操

参照資料

人物伝は以下の資料をもとに編集しています。教会の公式列聖資料そのものではありません。

Society of Jesus — Saint Ignatius of Loyola

Holy See — Mens Nostra

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