Saint & spirituality

聖フェリチタスとは

奴隷身分で妊娠中に逮捕され、獄中で出産した後、ペルペトゥアらと殺害されたカルタゴの女性です。本人の声と奴隷制の暴力を見失わず記憶します。

この人物は誰か

奴隷身分で妊娠中に逮捕され、獄中で出産した後、ペルペトゥアらと殺害されたカルタゴの女性です。本人の声と奴隷制の暴力を見失わず記憶します。

生きた時代と背景

三世紀初頭のカルタゴで奴隷身分に置かれていた若い女性です。洗礼準備中の共同体とともに逮捕された時、妊娠八か月ほどでした。生年、出生地、誰に所有されていたか、家族については確かな記録がありません。「奴隷」という語を職業のように扱わず、人が他人の所有物とされたローマ社会の制度的暴力を明記する必要があります。

人生の転機

ローマ法では妊婦の処刑が出産まで延期されたため、仲間と別の日に殺されることを恐れたと『受難』は伝えます。獄中で早産し、女児を出産しました。子は共同体の女性に育てられたとされます。出産の苦痛と処刑への決意を劇的な信仰談へ変えると、妊婦へ医療と安全を与えず、母子を引き離した拘禁制度の加害が見えなくなります。

主な活動

203年3月7日、円形闘技場へ送られ、ペルペトゥアらとともに殺害されました。資料の語りは殉教者の勇気を強調しますが、公開処刑を美しく描写しません。フェリチタス自身が書いた文書は残らず、彼女の言葉は編集された殉教記を通してのみ届きます。そのため、語られていない恐れ、子への思い、奴隷としての生活を想像で埋めず、史料の沈黙も示します。

信仰上の特徴

奴隷制と拘禁によって自由を奪われ、獄中出産を経験しながら良心を守った北アフリカの女性です。

教会史上の意味と後世への影響

古代からペルペトゥアと同じ3月7日に記念されます。二人の友情と連帯は重要ですが、身分差を消して同じ経験だったとは言えません。フェリチタスを、より多く記録を残したペルペトゥアの脇役にせず、奴隷制、妊娠、拘禁という重なる支配のなかで良心を守った女性として紹介します。殉教者を記憶することは、現代の人身取引と拘禁中の母子の権利にも目を向けることです。

守護

確認できる資料を精査中です。推測では掲載しません。

参照資料

人物伝は以下の資料をもとに編集しています。教会の公式列聖資料そのものではありません。

Holy See — Pontifical Academy Cult of Martyrs: Perpetua and Felicity

Vatican News — Saints Perpetua and Felicity

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